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IP67 vs IP68:電子機器の防水・防塵性能比較

IP67 vs IP68:電子機器の防水・防塵性能比較

2025-11-01

電子機器は、複雑なアプリケーション環境において、埃や液体への曝露という課題に直面しています。スマートフォンや屋外照明から、産業用センサーやソーラーパネルまで、製品の耐久性と寿命は、その保護等級と密接に結びついています。このような製品を選択する際、IP67とIP68という用語が頻繁に登場しますが、これらは何を意味し、どのような違いがあるのでしょうか?

IP保護等級システムの説明

国際電気標準会議(IEC)が定めたIP(Ingress Protection)等級システムは、電気エンクロージャーの異物侵入に対する抵抗力を測定する国際規格です。分類は「IP」で始まり、2つの数字が続きます。最初の数字は固形物(埃など)に対する保護を示し、2番目の数字は液体(水)に対する耐性を示します。数字が大きいほど、より高い保護レベルを表します。

IP等級の解読

IP67とIP68を正しく区別するには、まずIPコードの構造を理解する必要があります。

固形物に対する保護(最初の数字)

  • IP0x:保護なし
  • IP1x:50mmを超える物体(例:手)
  • IP2x:12.5mmを超える物体(例:指)
  • IP3x:2.5mmを超える物体(例:工具)
  • IP4x:1mmを超える物体(例:細いワイヤー)
  • IP5x:防塵(限定的な侵入を許可)
  • IP6x:防塵(完全な保護)

液体に対する保護(2番目の数字)

  • IPx0:保護なし
  • IPx1:垂直に滴下する水
  • IPx2:15°傾斜した滴下
  • IPx3:噴霧する水(60°の角度)
  • IPx4:飛沫する水(あらゆる方向)
  • IPx5:低圧水ジェット
  • IPx6:高圧水ジェット
  • IPx7:一時的な浸水(深さ1mで30分間)
  • IPx8:継続的な浸水(深さ/時間はメーカーが指定)

IP67 vs. IP68:主な違い

どちらも高い保護レベルを表しますが、防水性能は大きく異なります。

IP67の特性

  • 防塵性:6(完全な防塵性)
  • 防水性:7(深さ1mの水中に30分間浸水に耐える)

例えば、IP67定格のソーラーパネルは、完全な防塵性を備え、雨、雪、または誤って水没した場合にも耐えることができます。これにより、ほとんどの屋外および海洋用途に適しています。

IP68の特性

  • 防塵性:6(完全な防塵性)
  • 防水性:8(継続的な浸水。正確な仕様はメーカーが決定)

IP68定格のデバイスは、水中で無期限に動作できます。これは、水中ソーラー設置や水産養殖システムに最適です。メーカーはIP68認証の独自の試験パラメータを定義しているため、製品間で性能にばらつきが生じる可能性がありますのでご注意ください。

アプリケーションシナリオ

IP67の用途

  • スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス(こぼれや雨からの保護)
  • 屋外照明、カメラ、スピーカー(耐候性)
  • ソーラーパネル、ポータブル電源ステーション(降水からの保護)

IP68の用途

  • 水中カメラと照明
  • 水産養殖設備(ポンプ、センサー)
  • 湿気/埃の多い環境の産業用センサー

IP等級の重要性

適切なIP定格の機器を選択することには、いくつかの利点があります。

  • 安全性の保証 :水や埃に関連する電気的危険を防止
  • 製品寿命の延長 :環境への暴露による摩耗を軽減
  • 品質指標 :優れた製造基準を反映
  • 規制遵守 :市場参入要件を満たす
  • メンテナンスコストの削減 :環境関連の故障を最小限に抑える

購入時の考慮事項

IP定格のデバイスを選択する際には、以下を考慮してください。

  • 使用環境を評価する(屋内/屋外、暴露リスク)
  • 必要な保護レベルを決定する(ほとんどの日常的な用途にはIP67で十分)
  • メーカーの仕様を確認する(特にIP68製品の場合)
  • 品質保証のために評判の良いブランドを優先する

技術が進歩するにつれて、より高い保護基準に対する需要が高まっています。IP等級を理解することで、さまざまな用途で耐久性と信頼性の高い電子機器の購入について、情報に基づいた意思決定を行うことができます。